プロジェクトのアップグレード
TouchGFX Generatorのパラメータは.iocファイル(STM32CubeMXプロジェクト)に格納されます。 TouchGFX Generatorの新バージョンがリリースされると、旧バージョンのパラメータが新バージョンと互換性を持たないために移行が必要になる可能性があります。 このセクションでは、STM32CubeMXでプロジェクトを正常に移行および更新するために必要な手順について説明します。
STM32CubeMXはX-CUBEバージョン間のアップグレードをサポートしていないため、[Generate Code]が押されると、.touchgfx
ファイルのPostGenerateTargetCommand
セクション内の以下のコマンドによってTouchGFX Designerで自動的にアップグレードが実行されます。
.touchgfx
"PostGenerateTargetCommand" : "touchgfx update_project --project-file=../upgrade.ioc --platform=m7"
コマンドによって.ioc
ファイルが読み出され、現在のバージョンのX-CUBE-TOUCHGFXに合うようにパラメータが更新されます。 次の例は、X-CUBE-TOUCHGFX 4.13.0で作成された.iocファイルで、スクリプト(X-CUBE-TOUCHGFX 4.14.0)を手動で実行する方法を示しています。
STM32F746 DISCO TouchGFX Board Setupを使用した4.13.0から4.14.0へのアップグレード例
$ touchgfx update_project --project-file=../STM32F746G_DISCO.ioc
TouchGFX Generator 4.13.0 found
Creating backup of ../STM32F746G_DISCO.ioc as ../backup_STM32F746G_DISCO.ioc
Performing upgrade 4.13.0 -> 4.14.0 ... OK
更新されたプロジェクトをSTM32CubeMXで開くと、.iocファイルで示されたバージョンのX-CUBE-TOUCHGFXをインストールするように求められます(まだインストールしていない場合)。 [Download now]をクリックすると、X-CUBE-TOUCHGFXの新しいバージョンのダウンロードとインストールが行われます。
アップグレード・プロセスの実行時、TouchGFX Generatorの設定はすべて保持され、.iocファイルのバックアップは先頭にbackup_
が付いた状態で、元のファイルと同じ場所に配置されます。
前のバージョン以降に新機能が追加された場合、または既存の機能のオプションが変更された場合は、STM32CumbeMXが既存または新規のパラメータに値をマッピングできないことがあります。 したがって、プロジェクトのアップグレード後は、STM32CubeMX内でTouchGFX Generatorのパラメータを調べ、すべて適切な値であることを確認することを常にお勧めします。